前節、朝日インテック・ラブリッジ名古屋とハイレベルな一戦を演じたヴィアマテラス宮崎が、ホーム開幕戦でニッパツ横浜FCシーガルズを迎えた。横浜は開幕節で岡山湯郷Belleに敗れており、今季初得点と初の勝ち点獲得を懸けたアウェーゲームとなった。
雨のいちご宮崎新富サッカー場で行われた一戦は、ヴィアマテラス宮崎が3-1で勝利。嘉数飛鳥、松田遥奈、永野桃子が得点し、ホームのサポーターの前で今季初白星を挙げた。横浜も途中出場の村上真生が1点を返したが、反撃はそこまでだった。
リソース
フルマッチLIVE配信(Youtube)
第2節全試合ハイライト動画
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公式記録

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注目ポイント
- ヴィアマテラス宮崎はホーム開幕戦で今季初勝利を挙げられるか
- ニッパツ横浜FCシーガルズはアウェーで今季初得点、初勝ち点をつかめるか
試合情報
2026プレナスなでしこリーグ1部 第2節
| ヴィアマテラス宮崎 | ニッパツ横浜FCシーガルズ |
| 3 25分 嘉数飛鳥 54分 松田遥奈 93分 永野桃子 | 1 66分 村上真生 |
| 会場 | いちご宮崎新富サッカー場 |
| 観客数 | 1,394人 |
スターティングラインナップ・登録メンバー

ホームの宮崎は#9土屋佑津季が移籍後初スタメン。移籍後初ゴールなるか。
試合展開
立ち上がりは横浜が積極姿勢、しかし主導権は徐々に宮崎へ
試合の入りで、横浜は前線へ素早くボールを送りながら積極的にシュートを狙った。前節の監督コメントからはビルドアップ志向もうかがえたが、この日は比較的シンプルに縦へ運ぶ場面が目立ち、まずはゴールへ向かう意識を強く打ち出した印象だった。
ただ、時間の経過とともに主導権を握ったのは宮崎だった。球際の強さだけでなく、ボールを失った直後の切り替え、周囲のサポート、スペースの消し方まで含めて、宮崎の守備は非常に整理されていた。低い位置からの前進でもワンタッチを織り交ぜ、横浜の圧力を受け止めながら外していく場面が多く、このあたりにもチームとしての成熟が表れていた。
横浜は中盤を経由せず前線へ長いボールを入れてチャンスをうかがったが、宮崎GK#50後藤優香の判断も安定しており、決定機まで持ち込む回数は限られた。
嘉数飛鳥が今季チーム初得点
宮崎が押し込む時間が増える中、均衡が破れたのは25分だった。右サイドからの展開で生まれたクロスに、嘉数飛鳥がダイレクトで合わせて先制。昨季の開幕戦で負傷し、復帰まで時間を要したエースが決めた一撃は、チームにとっても今季初ゴールとなった。公式記録では、#22山本さゆりの展開から#25村上日奈子が右サイドでクロスを送り、#8嘉数が右足で合わせた形となっている。
失点後の横浜は、#5吉田凪沙を中心に押し返そうとしたものの、ホームの後押しも受けた宮崎の勢いは落ちなかった。前半は1-0で終了し、内容面でも宮崎がやや優勢のまま折り返した。
松田遥奈の追加点、横浜は交代策で反撃
後半に入っても流れは宮崎に傾いた。54分、右CKの流れから再び右サイドでボールをつなぎ、最後は#16松田遥奈がヘディングで押し込んで追加点。宮崎が2-0とリードを広げた。
雨脚が強くなる中、なおも宮崎はペースを握り続ける。横浜は前線の選手を交代して1点を取りに行く意志を見せる。
終盤も宮崎が主導権を渡さず、永野桃子が試合を決める
1点差となってからの時間帯は、横浜にとって反撃のチャンスでもあった。しかし宮崎はここで崩れなかった。前線、中盤、最終ラインに交代を入れながら強度を維持し、横浜に落ち着いて前進する時間を与えない。
横浜は同点を目指して前への意識をさらに強めたが、宮崎の素早いチェックの前にパスの精度を欠く場面が増えていく。逆に宮崎はカウンターの回数を増やし、#4永野桃子をはじめとする選手たちが攻守両面でハードワークを続けた。
そして後半アディショナルタイム、自陣での横浜の横パスを#4永野がカット。そのまま左足で流し込み、試合を決定づける3点目を奪った。
このまま3-1で試合終了。ヴィアマテラス宮崎がホーム開幕戦を白星で飾り、ニッパツ横浜FCシーガルズは開幕2連敗となった。
総括
この試合では、宮崎が選手の強度、守備の整理、攻守の切り替え、そして90分を通じた運動量の維持という点で横浜を上回った印象が強い。特に守備ではコンパクトな陣形でボールホルダーを囲い込み、奪った瞬間には複数人が一斉に前へ出る。最終ラインもそれに連動して押し上げており、チーム全体で同じ絵を共有していることが伝わってきた。
前節に名古屋と引き分けた内容も含め、宮崎の完成度の高さは今節でもはっきり示された。今季から佐藤考範監督が就任しているが、この一戦では選手たちの戦術理解と強度の高さがよく表れていた。
一方の横浜は、今季初得点こそ生まれたものの、試合全体では前線が孤立する時間が長く、押し込まれた際に攻撃へ転じる形を十分には作れなかった。山本絵美監督のもとで新たな方向性を模索している段階とも見えるが、少なくともこの日は、宮崎の強度と組織性に対して自分たちの形を安定して表現するまでには至らなかった。山本監督は2026シーズンから指揮を執っており、再構築の途上にあるチームとして今後の変化を見ていきたいところである。
気になるのは、山本監督が試合後のコメントで触れた「前節の課題から自分達のテンポでボールを動かす」という部分である。
この方向性そのものは理解できるが、これまで縦への速さや球際の強さを前面に出してきた横浜にとっては、保持をベースにした攻撃の再構築は簡単ではない。
選手の特性を生かしながら新しい形を定着させるには、もう少し時間が必要だと感じさせる内容でもあった。
ヴィアマテラス宮崎 公式マッチレポート

ニッパツ横浜FCシーガルズ 公式マッチレポート

順位表
第2節を終えて、ヴィアマテラス宮崎は3位タイ、ニッパツ横浜FCシーガルズは11位となっている。

次節、ヴィアマテラス宮崎はVONDS市原FCレディースと、ニッパツ横浜FCシーガルズはオルカ鴨川FCと対戦予定。開幕直後の時期だけに、今節の収穫と課題をどう次につなげるかが注目される。

