ホームで強敵を迎えた愛媛FCレディースは、持ち味のサイド攻撃で打開を図ったものの、静岡SSUボニータの高い完成度の前に0-4で敗れた。序盤の先制点から流れをつかんだ静岡は、攻守両面で隙の少ない戦いを披露。首位チームの力をあらためて印象づける内容となった。
注目ポイント
- 圧倒的な攻撃力を武器に開幕から負け知らず静岡SSUボニータ。敵地愛媛でもその強さを示すことができるか
- サイド攻撃とハードワークが持ち味の愛媛は、強敵・静岡を相手にホームでどこまで自分たちの良さを出せるか
試合情報
| 愛媛FCレディース | 静岡SSUボニータ |
|---|---|
| 0 | 4 |
| 6分 上西 可奈子 34分 青葉 結衣 41分 横山 久美 58分 岸野 早奈 |
| 会場 | 愛媛県総合運動公園球技場 |
| 観客数 | 288人 |
スターティングラインナップ・登録メンバー
愛媛FCレディース
| Pos | No. | 氏名 | 交代 |
|---|---|---|---|
| GK | 21 | 小松 里弥 | |
| DF | 2 | 松村 菜美 | |
| DF | 5 | 西村 紀音 (Cap.) | |
| DF | 24 | 前田 花依 | |
| DF | 13 | 丸山 ちさと | |
| MF | 19 | 黒岩 沙羽 | |
| MF | 32 | 平塚 万貴 | 70▼ |
| MF | 15 | 榎谷 岬 | |
| MF | 26 | 桜井 由衣香 | |
| FW | 9 | 谷口 清夏 | 57▼ |
| FW | 14 | 近藤 彩優子 | 70▼ |
| 控え | |||
| GK | 33 | 山内 れな | |
| DF | 25 | 足立 寧々 | |
| MF | 8 | 深澤 里沙 | 70▲ |
| MF | 11 | 小島 和希子 | 70▲ |
| MF | 29 | 安齋 結花 | |
| MF | 30 | 田上 歩実 | |
| FW | 18 | 髙尾 真莉奈 | 57▲ |
| 監督: 長谷川 歩 | |||
静岡SSUボニータ
| Pos | No. | 氏名 | 交代 |
|---|---|---|---|
| GK | 21 | 田谷 春海 | |
| DF | 3 | 彦坂 桃花 | |
| DF | 4 | 青葉 結衣 | |
| DF | 5 | 服部 花音 | |
| DF | 22 | 上西 可奈子 | 80▼ |
| MF | 6 | 万力 安純 | |
| MF | 7 | 高島 絢音 | |
| MF | 8 | 三輪 玲奈 | 59▼ |
| MF | 11 | 大曽根 由乃 | 80▼ |
| MF | 15 | 岸野 早奈 | 59▼ |
| FW | 10 | 横山 久美 (Cap.) | |
| 控え | |||
| GK | 1 | 水口 茉優 | |
| DF | 2 | 白井 未来 | 80▲ |
| DF | 17 | 櫻田 彩乃 | 80▲ |
| MF | 9 | 中島 咲友菜 | 59▲ |
| MF | 14 | 渡邉 琉那 | |
| MF | 19 | 曽我 来未 | |
| FW | 16 | 藤田 桃加 | 59▲ |
| 監督: 本田 美登里 | |||
試合展開
立ち上がりに静岡が先制、主導権を握る
立ち上がりは両チームが主導権を争う入りとなったが、早々に試合を動かしたのは静岡だった。6分、右コーナーキックの流れから#22上西可奈子が右足で合わせ、静岡が先制。上西にとっては移籍後初ゴールが、貴重な先制点となった。
静岡は愛媛のビルドアップに対して素早く圧力をかけ、自由な配球と前進を制限する。中盤の選手同士の距離感も良く、愛媛のボールホルダーを囲んで潰す場面が目立った。さらに、#10横山久美を中心とする前線が素早く動き出し、中盤やサイドバックも連動して押し上げることで、厚みのある攻撃を形成していった。
愛媛も反撃の糸口を探るが、2失点目が重い展開に
静岡の攻撃力と中盤の構成力の前に、愛媛は思うように前進できない。それでも、中盤から前線へ縦パスを差し込み、少ないタッチでフィニッシュまで持ち込もうとした。#14近藤彩優子、#26桜井由衣香を中心にサイドから鋭さを見せ、反撃の気配も漂わせる。
ただ、この日は静岡の右サイドハーフ#15岸野早奈のワイドな立ち位置とドリブル対応に苦しみ、愛媛は自陣左サイドを何度もえぐられた。守備の重心が後ろに下がるなかで、攻撃時のサポートが十分に追いつかず、前線が孤立する場面も少なくなかった。
それでも24分、ゴール前のこぼれ球を近藤が押し込み、クロスバーを叩く惜しい場面を作る。今季愛媛に加わった近藤の好調ぶりを感じさせるシーンだった。
しかし、愛媛が流れを引き戻しかけた時間帯に、再びセットプレーで失点する。34分、静岡の左CKからニアを越えたボールに、ファーでフリーになった#4青葉結衣がヘディングで合わせて追加点。1点目に続いて、2点目もDFが決める形となり、静岡のセットプレーの強さとチーム全体の得点力の高さが表れた。
横山の直接FKで3点目、後半も静岡が押し切る
さらに41分、#10横山久美が自ら獲得したフリーキックを右足で直接沈め、静岡が3点目。技術、視野、強さ、決定力を兼ね備えたキャプテンが、攻撃の中心としてこの日も存在感を示した。前半のうちに、試合の大勢は大きく静岡へ傾いた。
後半に入っても静岡の勢いは衰えない。愛媛は自陣でのプレー時間が長くなり、58分には4点目を許す。#10横山久美の落としから#7高島絢音が放ったシュートが相手に当たり、そのこぼれ球を#15岸野早奈が押し込んだ。愛媛にとっては、反撃に転じたい時間帯で出鼻をくじかれる形となった。
その後は両チームとも交代策を講じ、愛媛は攻撃の活性化を、静岡は運動量の維持を図る。4点を追う愛媛は前がかりになるが、静岡は前線の選手たちもプレスバックを怠らず、中途半端な横パスを回収してカウンターへつなげる。終盤は愛媛が押し込む時間帯もあったが、静岡守備陣は落ち着いて対応。試合はそのまま0-4で終了し、静岡が開幕からの無敗を守った。
総括
静岡SSUボニータは攻守両面で隙の少なさを示した
率直に、静岡SSUボニータの強さが際立った一戦だった。運動量とサイド攻撃を武器とする愛媛に対し、守備では前進を制限し、攻撃ではサイドとセットプレーを軸に着実に得点を重ねた。
もともと高い得点力を持つチームだが、この日は守備の安定感も光った。リーグ初制覇を目指すうえで、攻守両面の完成度の高さを感じさせる内容であり、今後も優勝争いの中心を担っていく可能性を強く印象づけた。第5節終了時点で静岡は首位に立っている。
愛媛FCレディースは敗戦の中にも持ち味を見せた
愛媛FCレディースは善戦したものの、局面での強度と決定力の差が結果に表れた印象だ。ただ、#14近藤彩優子、#26桜井由衣香、#19黒岩沙羽らを軸としたサイド攻撃には鋭さがあり、何度か静岡を脅かす場面も作っていた。
ビルドアップでも比較的リスク管理はなされており、静岡のプレスをかいくぐりながらサイドに活路を見いだそうとする意図は感じられた。一方で、選手層の厚さやチーム全体の完成度では、現時点で静岡に一歩及ばなかったと言える。
それでも、愛媛には継続して積み上げていけそうな要素がある。シーズンの進行とともに連係や完成度が増していけば、今後さらに伸びていく可能性を感じさせる内容でもあった。
静岡SSUボニータ強い、の一言。運動量とサイドの攻撃力が高い愛媛を寄せ付けなかった。リーグ初制覇に向けてテコ入れした守備陣がしっかりと機能して、ここまで5節でわずかに1失点。もちろん圧倒的な攻撃力を誇るためもともと守備の時間帯が少ないではあるが、攻守ともに盤石であり、このまま無敗でリーグ優勝してもおかしくないと感じさせた。
愛媛FCレディースは前線したものの、局面における強度と決定力の差でやられてしまった印象。しかしやはり近藤・桜井・黒岩らが成すサイド攻撃の切れ味はするどく何度が静岡を脅かしていた。ビルドアップにおいても比較的リスク管理はされており、静岡のプレスを剥がしつつサイド攻撃に光明を見出してはいたが、全体的な選手層の厚さやチームとしての完成度は及ばなかった。逆に、シーズンが進むにつれてチーム完成度は高まると思うので、伸びしろに期待できると感じた。
順位表
Coming soon…
次節
愛媛FCレディースはVONDS市原FCレディースとのアウェー戦、静岡SSUボニータはホームにオルカ鴨川FCを迎えての一戦に臨む。
愛媛FCレディースにはこの敗戦を糧に次節での巻き返しを期待したい。静岡SSUボニータは次節、ホームでオルカ鴨川FCを迎える。首位チームとしての力を示すのか、それともオルカが食らいつくのか。筆者としては、もちろんオルカ鴨川FCの奮闘に期待したい。
リソース
フルマッチLIVE配信(Youtube)
第5節全試合ハイライト動画
Coming soon…
公式記録


