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公式記録

公式ガイドブック
要約
なでしこリーグ1部の2025シーズン第1節、オルカ鴨川FCはホームの鴨川市陸上競技場で日体大SMG横浜と対戦。
結果は 0-0。勝ちきれなかったホームのオルカ鴨川FC、最後まで集中を切らさずに守りきったアウェイの日体大SMG横浜。シーズン開幕戦の両チームは貴重な勝ち点1を分け合った。
試合内容をオルカ視点で振り返る。
注目ポイント
- 2025シーズン開幕戦。躍動する新戦力。FW北村ほのか選手、MF上田麻莉選手が好印象。
- MF河野有希選手を中心に攻めた前半。決定機を決めて流れに乗りたかった。
- 後半はやや単調な展開。オルカは守備の連動性と役割分担の整理が必要な印象。
試合情報
- 会場:鴨川市陸上競技場(オルカ鴨川FCホームスタジアム)
- 観客数:318名
フォーメーション・スターティングラインナップ

今期加入した北村、上田、齊藤 綾音、越路、菅原の5人がスタメン。
両サイドバック、ボランチ、サイドハーフ、フォワードに新加入選手を起用したオルカ鴨川FCを率いて2シーズン目の辛島啓珠監督。
GK大原ももはオルカ鴨川FCで2シーズン目。この試合がなでしこリーグ初出場。
キックオフ前セレモニー
オルカ鴨川FCのキャプテン、背番号9番・齋藤彩花選手が、なでしこリーグ通算100試合出場を達成したことを祝うセレモニーが行われた。
同クラブに所属する妹の齋藤桃花選手(今シーズンより新加入)とご家族と一緒に記念撮影を行った。
試合展開
0分~20分
オルカはボールを保持してサイドからビルドアップをして試合を優勢に進める。
・MF河野有希選手、FW北村ほのか選手を中心に数回決定機を迎えるが、ゴールポストやキーパーに阻まれる。
・日体大SMG横浜はラインを下げてオルカの攻撃を凌ぎ、時々カウンターに持ち込むも攻撃にかける人数が足りなかったり、オルカの固い守備に跳ね返される。
25分~45分
・試合が落ち着き、徐々にSMG日体大横浜もボールを保持できるようになってくる。
・オルカ11番・河野選手にボールが渡る前に、ボールの出どころとなるFW・守備的MF・サイドバックに守備をはめる。
・だが、日体大SMG横浜がフィニッシュまでいくチャンスはほとんどなかった。オルカは単発の攻撃が続く展開が前半終了まで続いた。
前半を通して好印象だった点
- FW北村選手のフィジカルを活かしたポストプレー・チェイシング・プレスバック
- 右SH河野選手のスピードが光ったサイド突破からの攻撃参加
- 左SH上田選手の豊富な運動量と献身性
一方で、気になった点。主に辛島監督の戦術によるものだと思われるが…
- キャプテン・FW齊藤彩花選手の運動量と強度がいまひとつだった印象。FW北村選手やSHと連動した前線のプレスや、ボールを持たれている際のプレスバックはあまり見られなかった。
- 攻撃時に左SB越路萌永選手のポジションが高くオルカは3バックのような形に。ボールを奪われた時の切り替えが遅れてカウンター時に狙われていたような印象。
- CHのような位置に入ったMF齊藤綾音選手が、攻守ともに迷っているような印象を受けた。守備的MF浅野綾花選手とは違って比較的前目にポジションを取っているが、最終ラインからボールを受けて展開する回数も少なく、最前線まで攻撃参加する機会も少なかった。
ハーフタイム
野島樺乃さんがご自身の歌を披露。
野島樺乃さんの「One」は2025プレナスなでしこリーグ1部 YouTube配信で使用する公式テーマソングです。この曲いいな…。MVに登場するサッカースタジアムは、オルカ鴨川FCのホームスタジアムである鴨川市陸上競技場のようです。
後半
メンバー交代
オルカ鴨川FCは交代なし。日体大SMG横浜は2枚交代。
45分~70分
FW北村選手がオルカ攻守で目立つ。
- 長身を生かして前線のターゲットとなり、ポストもこなす。
- 守備時は自陣~相手陣内最前線までポジションを移動させ、積極的に守備をサボらない。
70分
オルカが選手交代。
- OUT #22 北村ほのか IN #8 新田琴瑞
- OUT #20 上田麻莉 IN #23 安東美那(2025シーズンより新加入)

新田琴瑞選手は最前線、安東美那選手は右SH、左SHだった河野有希選手は左SHに入った。北村選手はもっと見たかったな…。
75分
- コーナーキックからオルカDF月東優季乃選手がヘディングを叩きつけるが惜しくもゴール右側に逸れる。威力は十分だった。
80分
- 日体大SMG横浜が選手交代。最前線の選手を交代して攻撃の活性化を図る。
- ホーム開幕戦で勝ち点3が欲しいオルカ鴨川FCは、リスクを取って両ボランチの齊藤綾音選手と浅野綾花選手が高いポジションを取る。
- DF松尾菜月選手が早め早めに危険な芽を摘む。
88分
オルカが選手交代。
- OUT #9 齊藤彩花 IN #6 浦部美月

浦部美月選手は右SH、右SHだった安東美那選手は左FW、右FWだった新田琴瑞選手は左FWに入った。
- この交代は遅いと感じた。ATを入れても残り約5分で最前線を活性化させても…という印象。
- 安東美那選手はこれまでの攻撃陣と異なり、サイズはないが豊富な運動量で攻守に貢献するタイプである印象。攻勢を強めたい場面で安東選手をFWかー、悪くないけど他にも選択肢があったのでは、と感じた。
交代直後、ポジション交換が落ち着かないオルカの右サイドを狙って日体大SMGがドリブルを仕掛けたが、スピードと読みに優れるオルカDFの月東選手がペナルティエリア内で相手をブロック。素晴らしい守備だった。
後半AT、日体大SMG横浜が攻め立てるがオルカは集中して守り、そのまま0-0で試合終了。
総括
まず、雨が降り続き海風が吹く寒い鴨川市陸上競技場で90分間戦った両チームに拍手を贈りたい。
オルカ鴨川FC
- 試合の入り方は素晴らしかったが、終盤に向かうにつれて尻すぼみになってしまった印象。
- FW北村ほのか選手、MF河野有希選手、MF上田麻莉選手 素晴らしいパフォーマンスだった。
- 両サイドバックからのビルドアップに変化がなく、相手は読みやすいだろうなと感じた。
- 交代が遅く、交代カードも適切だったか疑問が残った。
日体大SMG横浜
- 相手をリスペクトしすぎたか、試合開始直後は固さが見えたが、時間と共に改善。オルカのサイド攻撃にも対応できるようになった。
- 終盤攻め立てるシーンもあったが時すでに遅し。全体的に勝ち点1狙いだったか、シュート意識は低かった印象。
公式記録を見たところ、オルカは前半にシュート8本だったものの後半は3本。前半に日体大がまだ対応できていない時間帯に得点できなかったのが痛かった。交代枠もあと2つ残したまま試合終了を迎えたので、運動量が上がらなかった#9齊藤選手を早めに下げても良かったのではと感じた。
日体大はシュート本数ゼロ。アウェイゲームにクリーンシートで勝ち点1を得た事は大きかったが、攻撃時の連動性に課題を感じた。
次戦、オルカは強豪である朝日インテック・ラブリッジ名古屋とのアウェイ戦。固く守って数少ないチャンスをものにできるか。