1部初挑戦のVONDS市原FCレディースとの開幕戦を制したASハリマアルビオンと、静岡SSUボニータとの開幕戦で6失点を喫し、守備面の課題が浮き彫りとなったスフィーダ世田谷FC。姫路で行われた第2節は、ホームで連勝を狙うハリマと、立て直しを図る世田谷が激突する一戦となった。試合は互いに譲らぬ展開の末、1-1の引き分け。ハリマは勝利目前で追いつかれ、世田谷は苦しい流れのなかで勝点1をもぎ取った。
リソース
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公式記録

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注目ポイント
- 前節で守備の課題を露呈した世田谷が、ハリマの攻撃にどう対応するか
- ハリマはホームゲームで開幕2連勝を飾れるか
試合情報
2026プレナスなでしこリーグ1部 第2節
| ASハリマアルビオン | スフィーダ世田谷FC |
| 1 | 1 |
| 会場 | ウインク陸上競技場 |
| 観客数 | 508人 |
スターティングラインナップ・登録メンバー

ホームのASハリマアルビオンは、前線に#9川﨑咲耶と#33椎野彩香を配置し、中盤には#10千葉園子、#8小池快らが先発。対するスフィーダ世田谷FCは、前線に#9堀江美月と#13内田美鈴を並べ、GKには#21石川愛紘が入った。世田谷は開幕戦で課題を残した最終ラインの顔ぶれを変えず、守備組織をどこまで立て直せているかが注目点だった。
試合展開
世田谷が守備の立て直しを見せた立ち上がり
立ち上がりにまず目についたのは、世田谷の守備の修正だった。開幕戦の静岡戦では、最終ラインと中盤の間に広いスペースが生まれ、前線も孤立しがちだったが、この日は全体の距離感が改善。とくに最終ラインとダブルボランチの関係性が整理され、ハリマの攻撃の起点となる#10千葉園子の周辺をうまく消していた。
そのため、ハリマはボールを握る時間こそありながら、中央をスムーズに崩し切る場面は多くなかった。世田谷は無理に前へ食いつくのではなく、コンパクトな陣形を保ちながら対応。開幕戦とは異なり、守備が大きく崩れる気配は薄かった。
小池快の技ありゴールでハリマが先制
それでも、均衡を破ったのはハリマだった。37分、右サイドから崩して#4阪中澪から生まれたクロスに#8小池快が反応。GKとDFの間に入ったボールを左足ワンタッチでループ気味に押し込み、ホームのハリマが先制する。
1点を失ったあとも、世田谷は慌てなかった。最終ラインの押し上げと中盤のコンパクトさを保ち、試合をオープンにしないまま反撃の機会をうかがう。前半はハリマが1-0とリードして折り返したものの、内容としては世田谷にも十分に粘りが感じられる45分だった。
後半に入ると、世田谷は#13内田美鈴が中盤まで下がってボールを引き出す場面が増える。自ら運んで前進の起点になろうとする意図は明確だったが、ハリマもそこへの警戒を強め、自由にはプレーさせない。
後半中盤、両者の駆け引きと世田谷・内田の突破
67分、世田谷はショートカウンターから#13内田美鈴が存在感を示す。ハーフウェーライン付近で味方からボールを受けると、そこから一気にドリブルで前進。2人をかわしてペナルティーエリア内に侵入し、最後は左足でシュートを放った。ボールは枠を外れたが、わずかな隙から一気にフィニッシュまで持ち込む鋭さは圧巻。得点にはつながらなかったものの、世田谷が終盤に追いつく可能性を感じさせる場面だった。
一方のハリマにも追加点の好機はあった。67分前後には川﨑咲耶が抜け出してフィニッシュに持ち込む場面もあり、終盤の77分にはゴール前の連続シュートで世田谷を押し込んだ。ただ、この局面で身体を張った守備を見せたのが世田谷だった。とくに#15篠原沙耶の粘りは大きく、追加点を許さなかったことが終盤の反撃につながった。
終盤の交代策と世田谷のエース、内田美鈴の同点弾
同点を狙う世田谷は、終盤に#15篠原沙耶の立ち位置を最終ラインから一列前へと変更し、より高い位置での守備と前進を狙った。これに対しハリマも、#33椎野彩香に代えて新加入でスピードのある#16左子五月を送り込み、強度が落ち始めていた前線の活性化を図る。互いに交代と配置変更で勝負をかけたことが、終盤の緊張感をいっそう高めていた。
86分、右サイドからのボールに北川心子がヘディングでつなぐと、#16北川心子が競ったボールを最後は#13内田美鈴が中央で右足ボレーを決めて同点弾。難しい局面でも結果を残すあたりに、エースの格を感じさせる一撃だった。
終盤は、勝ち切りたいハリマと、勝点1を確実に持ち帰りたい世田谷の思惑が交錯した。ハリマは川﨑や千葉を中心に最後まで前へ出たが、世田谷も集中を切らさず対応。試合はそのまま1-1で終了し、両チームが勝点1を分け合う結果となった。
総括
勝利目前だったASハリマアルビオンにとっては、終盤の失点が悔やまれる引き分けだった。ホームで主導権を握る時間帯はあり、先制にも成功したが、2点目を奪い切れなかったことが最後に響いた。川﨑咲耶、千葉園子ら主力は攻守両面で最後までハードワークを続けたものの、世田谷の粘りを振り切れなかった。
一方のスフィーダ世田谷FCにとっては、内容面でも収穫のある勝点1だった。開幕戦で露呈した守備組織の乱れを短期間で修正し、コンパクトな陣形を保ちながら試合を壊さなかった点は前進と言える。そのうえで、最後は内田美鈴が個の力で結果を引き寄せた。開幕戦の大敗から立ち直るうえで、この引き分けには小さくない価値がある。
順位表
3/22(日)の試合結果待ちだが、ASハリマアルビオンは暫定1位、スフィーダ世田谷FCは暫定10位となった。

ASハリマアルビオンの次節はアウェーで日体大SMG横浜戦、スフィーダ世田谷FCの次節はホームで岡山湯郷Belle戦となる。ハリマは連勝こそ逃したものの、勝点を積み上げながら上位争いに踏みとどまりたいところ。世田谷はこの修正の手応えを、今季初勝利へとつなげたい。
