【前半戦まとめ・10位〜12位】苦しい前半戦から後半戦の巻き返しへ|2026プレナスなでしこリーグ1部

2026シーズン前半戦まとめ

2026プレナスなでしこリーグ1部は、第11節をもってシーズン前半戦を終了した。

ここまで、上位4チーム、そして5位〜9位の中位グループについて振り返ってきた。

今回は、第11節終了時点で10位〜12位に位置する3チームを取り上げる。

10位は勝ち点10の日体大SMG横浜。
11位は勝ち点9のASハリマアルビオン。
12位は勝ち点0のVONDS市原FCレディースとなっている。

前半戦の結果だけを見れば、3チームとも苦しい時間が長かった。
ただし、その苦しさの中身は同じではない。

日体大は勝てる試合もありながら、大量失点によって流れを失う試合が目立った。
ハリマは勝利から遠ざかる時期が長かったが、第11節でようやく今季2勝目をつかんだ。
VONDSは昇格初年度の前半戦で11連敗となり、1部の壁に向き合う11試合となった。

1位~4位、5位~9位については、別記事で取り扱っている。

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第11節終了時点の10位〜12位

第11節終了時点の10位〜12位は、次のような並びになっている。

10位 日体大SMG横浜       勝ち点10
11位 ASハリマアルビオン    勝ち点9
12位 VONDS市原FCレディース  勝ち点0

第11節終了時点

日体大とハリマの勝ち点差は1。
一方で、VONDSは勝ち点を得られないまま前半戦を終えた。

この3チームを見るうえでは、失点数と得点数の両方に注目したい。

日体大は13得点37失点。失点数がリーグ全体で最も多い一方で、得点は10位〜12位の中では最も多い。攻撃面では一定の数字を残している。
ハリマは11得点14失点で、6位〜12位の中では最も失点数が少ない。守備面では一定の粘りを見せていたものの、得点数が伸びなかった。
VONDSは5得点33失点。失点の多さだけでなく、得点数がリーグ全体でも最も少なく、攻守両面で1部の基準に適応する難しさが表れた。

勝利 引き分け × 敗戦
順位 チーム 勝ち点 第1節 第2節 第3節 第4節 第5節 第6節 第7節 第8節 第9節 第10節 第11節 得点 失点 得失点
1 静岡SSUボニータ 26 × 8 2 1 34 7 +27
2 ヴィアマテラス宮崎 24 × 7 3 1 23 10 +13
3 朝日インテック・ラブリッジ名古屋 22 × 6 4 1 27 11 +16
4 伊賀FCくノ一三重 21 × × 6 3 2 15 9 +6
5 オルカ鴨川FC 18 × × × 5 3 3 15 8 +7
6 ニッパツ横浜FCシーガルズ 14 × × × × × 4 2 5 19 19 0
7 岡山湯郷Belle 14 × × × × × 4 2 5 13 20 -7
8 愛媛FCレディース 13 × × × × 3 4 4 13 19 -6
9 スフィーダ世田谷FC 12 × × × × × 3 3 5 18 19 -1
10 日体大SMG横浜 10 × × × × × × × 3 1 7 13 37 -24
11 ASハリマアルビオン 9 × × × × × × 2 3 6 11 14 -3
12 VONDS市原FCレディース 0 × × × × × × × × × × × 0 0 11 5 33 -28

順位推移

※スマートフォンでは横にスクロールしてご覧ください。

日体大SMG横浜はビルドアップへの姿勢を見せる一方、大量失点が響いた前半戦

日体大SMG横浜は、第11節終了時点で3勝1分7敗、勝ち点10。
10位で前半戦を折り返した。

日体大の前半戦は、良い意味でも悪い意味でも振れ幅が大きかった。

第3節ではASハリマアルビオンに勝利。
第5節ではVONDS市原FCレディースに4-1で勝利。
第10節では、一時3位まで浮上していた岡山湯郷Belleを相手に勝利した。

勝てる試合をものにする力は見せている。
特に、前線のスピードを生かして前から圧力をかけられる時間帯は、相手にとっても厄介だった。

ただし、前半戦を通じて大きく響いたのが失点数だ。

日体大は、自分たちが志向するビルドアップを突き詰めようとする姿勢を見せている。
最終ラインから丁寧にボールを動かし、後方から前進しようとする意図はある。

しかし、その完成度はまだ十分とは言えなかった。
相手のプレスを受けたときに最終ラインでのボール回しが不安定になり、奪われ方が悪くなる場面があった。
そのままショートカウンターを受け、失点につながる展開も少なくなかった。

さらに、ゴール前の守備にも課題が残った。
最も強度が必要な場面でマークが曖昧になったり、クロスやこぼれ球への対応が遅れたりすることで、あっさりと決定機を作られる試合があった。一度崩れると、試合中に立て直すことが難しい場面もあった。

第2節の静岡SSUボニータ戦では0-9。
第4節のオルカ鴨川FC戦では0-4。
第9節の朝日インテック・ラブリッジ名古屋戦では0-8。
第11節の伊賀FCくノ一三重戦でも0-3で敗れた。

他にも、負け試合ではすべて複数失点を喫している。
失点が重なる試合では、早い時間帯に試合の主導権を失い、立て直す前に差を広げられる場面があった。

日体大にとって前半戦は、ビルドアップへの取り組みと、守備面の不安定さが同時に表れた11試合だった。
志向するスタイルを続けるのであれば、後半戦はその完成度を上げることが欠かせない。

後方からつなぐなら、相手のプレスを受けても慌てず前進する必要がある。
奪われた後には、すぐに失点に直結させない守備対応を整えなければならない。
そして、ゴール前では最も危険なエリアを消し切る集中力が求められる。

大量失点を減らし、接戦の時間を長くできれば、勝ち点を積み上げる余地はある。

ASハリマアルビオンは勝ち切れない時期を経て、第11節で今季2勝目

ASハリマアルビオンは、第11節終了時点で2勝3分6敗、勝ち点9。
11位で前半戦を終えた。公式順位表でも、ハリマは11位、勝ち点9となっている。

ハリマの前半戦は、長く勝利から遠ざかったことが大きなテーマだった。

開幕節ではVONDS市原FCレディースに勝利。
しかし、その後は勝ち切れない試合が続いた。

前半戦の失点数は14で、6位〜12位の中では最も少ない。守備面では粘れていたからこそ、得点力や試合終盤の勝ち切り方が課題として残った。

特に前半戦中盤以降は、1点差で敗れる試合もあり、内容と結果の距離が小さくなりながらも勝利に届かない苦しさがあった。

その中で大きかったのが、第11節のニッパツ横浜FCシーガルズ戦だ。

ハリマはニッパツを2-0で下し、開幕節以来となる今季2勝目を挙げた。
前半戦の最後に勝利をつかんだことは、後半戦に向けて大きな意味を持つ。

ハリマにとって前半戦は、勝てない時期が長く続いた一方で、最後に流れを変えるきっかけをつかんだ11試合だった。

後半戦は、第11節の勝利を一過性で終わらせないことが重要になる。
接戦に持ち込める力を、継続して勝ち点3につなげられるか。
試合を通じて守備の集中を保ちながら、得点を奪った後にどう試合を締めるか。

前半戦の最後に得た勝利を、巻き返しの出発点にしたい。

VONDS市原FCレディースは、体制を立て直しながら1部の基準に向き合った前半戦

VONDS市原FCレディースは、第11節終了時点で0勝0分11敗、勝ち点0。
12位で前半戦を折り返した。

2025シーズンは、なでしこリーグ2部を制して1部昇格をつかんだ。
ただし、2026シーズンに1部へ挑んだVONDSは、2部優勝時のチームがそのまま残った形ではなかった。

2部優勝決定後、クラブは監督との契約解除を発表
さらにオフには複数選手の退団と新加入があり、2026シーズンは新監督と13名の新加入選手を迎えた新体制でのスタートとなった。

そのため、前半戦は単なる昇格初年度というだけでなく、チーム自体を立て直しながら、1部でどう戦うかを探る時間でもあったように見える。

その難しさは、数字にも表れている。
第11節終了時点で5得点33失点。
失点数の多さだけでなく、得点数もリーグ最少となっている。

守備で耐える時間が長くなる中でも、攻撃面では戦える時間帯もあった。
相手陣内へ前進し、ゴール前へ迫る場面も作れていた。

ただし、そこから決定機を作り切り、得点に結びつけることが難しかった。
1部では、相手の寄せの速さ、切り替えの強度、ゴール前の守備の圧力が高く、攻撃を結果につなげる難しさが数字にも表れた。

守備面では、11試合すべてで複数失点を喫したことが重く響き、勝ち点を得るところまで届かなかった。

もちろん、11連敗という結果は厳しい。
それでも、VONDSの前半戦は「2部優勝チームがそのまま1部で苦しんだ」というより、体制も選手構成も大きく変わったチームが、1部の基準に適応しようとした11試合だった。

後半戦に向けては、まず接戦の時間を増やすこと。
その中で、得点につながる攻撃の形を少しずつ増やしていきたい。

勝ち点1を得る。
そして、初勝利につなげる。

チームを立て直しながら挑む1部初年度。
前半戦の苦しさを、後半戦でどこまで成長に変えられるかが大きなテーマになる。

後半戦の注目ポイント

後半戦の日体大、ハリマ、VONDSで注目したいのは、前半戦で見えた課題をどこまで修正し、勝ち点につなげられるかだ。

日体大SMG横浜は、志向するビルドアップの完成度を高めつつ、守備の整理を進めることができるか。
ASハリマアルビオンは、守備の粘りを維持しながら攻撃のパターンと精度を上げて勝ち点3につなげられるか。
VONDS市原FCレディースは、まず接戦の時間を増やせるか。

前半戦は苦しい時間が長かったが、後半戦はまだ11試合残っている。
1つの勝利、1つの勝ち点が、チームの流れを大きく変える可能性はある。

10位〜12位の戦いは、優勝争いとは違う意味で、シーズン後半の大きな注目点になる。