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要約
- オルカ鴨川FCは4-1-4-1で臨み、序盤から積極的に攻めるも前半は無得点に終わる。
- 後半開始直後にニッパツ横浜FCシーガルズが先制し、試合の流れを掴む。
- オルカは選手交代で流れを変え、DF登録の松本はな選手をFW起用して同点ゴールを奪う。
- 以降は互いに攻め合うも追加点はなく、1-1のドローで試合終了。
- オルカは今季初ゴールを挙げて勝ち点1を獲得、ニッパツは決定機を活かせず勝ち点2を失った印象となった。
注目ポイント
- オルカは松本はな選手のゴールで今シーズン初得点を挙げ、待望の一撃となった。
- 得点者はニッパツが蔵田あかり選手、オルカが松本はな選手で、それぞれ1点ずつ。
- 試合はニッパツが先制も荒いプレーが目立ち、オルカが粘り強く同点に追いつき1-1で終了した。
試合情報
会場 | ニッパツ三ツ沢球技場(ニッパツ横浜FCシーガルズホームスタジアム) |
観客数 | 654名 |
フォーメーション・スターティングラインナップ
オルカ鴨川FC

4-1-4-1を採用。FW登録は#25齊藤桃花選手のみ。
- 前節から1人入れ替え。前節はベンチ外だった#11河野有希選手がスタメン復帰。#10アルマ・デービス選手はベンチスタート。
- MF登録の#20上田麻莉選手はセカンドトップとしてほとんどFWと同じ位置まで上がっている。
ニッパツ横浜FCシーガルズ

4-2-3-1を採用。今シーズン新加入の#23村上真生選手がトップ下で先発出場。
昨シーズンはリーグ2位の好成績を納めているニッパツ横浜FCシーガルズ。昨シーズンに築いた戦術とチームワークをベースに、今期はリーグ優勝を目指す。
試合展開
前半
オルカ鴨川FCボールでキックオフ。オルカ鴨川FCが優勢に試合を進める。
オルカは積極的に攻め、開始1分までに2本のシュートを放つ。
前半10秒。キックオフ直後に最終ラインのCB#4松尾菜月選手が前線にフィード。#20上田麻莉選手が競り勝ち、#25齊藤桃花選手がシュート。ニッパツGK新井選手が落ち着いてキャッチ。
前半1分。#23安東美那選手のフリーキックを#11河野有希選手が粘って最後ペナルティエリア内でこぼれ球を#9齊藤彩花選手がシュートするもうまくミートせずに力のないボールに。これはニッパツ#5吉田選手がクリア。
3分。自陣内左サイドのスローインから#20上田麻莉選手から全てワンタッチで#6浦部美月選手→#25齊藤桃花選手→#6浦部選手→#11河野有希選手へと繋ぎ、スピードに乗ったドリブルで1人躱し左サイドに切り込む。#11河野選手から#20上田選手への開いたパスは相手が読んでクリア。
5分にニッパツの中盤の選手が弾いたボールを#5浅野綾花選手がワンタッチでDFの裏に浮き球のロングパスを蹴る。これに反応していた#11河野有希選手がまたしても左サイドに侵入。結果的にニッパツDFにクリアされてしまったが、この日のオルカはワンタッチと#11河野有希選手の抜け出しが光る。
このシーンもワンタッチで繋ぎ、ニッパツDF陣は後手対応になっていた。このワンタッチの意識は今シーズンのオルカには今までないものだった。
7分、ニッパツが前線にクリアボールを蹴り、これをヘディングでクリアしようとしたオルカ#3月東優季乃選手に対してニッパツ#7蔵田あかり選手が足を上げて危険なプレー。倉田選手には警告、イエローカードが提示される。あわや顔面にスパイクが入りそうなプレーだった。クリーンなプレーを心がけていただきたい。#3月東選手は痛そうにするもののすぐに起き上がったので問題ないようだ。
8分、スローインからの競り合いでニッパツがボールを奪うが、ニッパツ#10室井胡心選手にオルカ#17越路萌永選手がすぐに身体を寄せ#20上田選手と挟み、簡単に前を向かせない。
9分にスローインから#10河野有希選手が球際を制して右サイドを突破しクロスを上げるがファー寄りに流れてしまい、ニアに3人いた味方選手には合わず。
12分。オルカ#20上田麻莉選手のチェイス、素晴らしい。連動して上がってきていた2列目の#9齊藤彩花選手も良かった。
ニッパツはゴールキックを右サイド(オルカの左サイド。#9齊藤彩花選手、#17越路萌永選手のサイド)を狙って蹴るようだ。#11河野選手の突破力を警戒してか、1対1には分が悪いと感じたのか、オルカの右サイドを避けている印象。それでもオルカは左サイドで#17越路選手、#20上田選手、#9齊藤選手、 そしてそこに#6浦部選手が絡んで左サイドからでも攻めていく。
16分。その左サイドからオルカは決定機を迎える。#17越路選手のスローインをワンタッチで前線に浮き球のパスを送る#6浦部選手。これを#25齊藤桃花選手がDFとDFの間に割り込んでマイボールにして左サイドからグラウンダーのクロスを蹴る。クロスの先には#11河野選手が走りこんでいたがシュートはミートせず。ボールは威力なく、ゴールマウス右に外れた。悔しがる河野選手。
19分、この試合はじめてニッパツが決定機を迎える。オルカゴール前のルーズボールをGK#1田谷春海選手がスライディングでクリア。ゴールラインぎりぎりでボールを回収したニッパツMF#32浦島選手が左サイドに繋ぎ、#16奈良美沙季選手からクロスがあがる。オルカGK田谷選手がファンブルしてしまいニッパツ#23村上真生選手の前にこぼれるがオルカ#4松尾菜月選手がなんとかクリアし難を逃れる。
28分、ニッパツDF#27新井純奈選手のクリアミスを拾ったオルカ。最後は#6浦部美月選手が強烈なミドルシュートを枠内に放つ。ニッパツGK#1新井翠選手が横っ飛びでナイスセーブ。
32分にニッパツは左サイドから#7蔵田あかり選手、最後は#6權野貴子選手がゴール前に詰めるもオルカ#3月東優季乃選手が身体を張ってブロック。
40分ごろからニッパツがワンタッチで縦への動きが増えてペースを握りかけるが、オルカの固い守備を崩すことができないまま、前半終了を迎えた。
後半
ニッパツは1人選手交代。FW#6權野貴子選手に代えてMF#33小須田璃菜選手を投入。オルカは選手交代なし。

後半立ち上がりから前への意識が強くなったニッパツ。中盤でのオルカとボールの奪い合いを制し、右サイド深いところから#10室井胡心選手が低いクロスを送ると、フリーで走りこんでいた#7蔵田あかり選手が右足で流し込み、46分にニッパツが先制点を挙げた。
さらに48分。得点後に勢いづくニッパツと失点後に落ち着かないオルカのそれぞれの状況を表すよなシーン。オルカのパスミスを拾ったニッパツ最終ラインから前線にロングフィード。オルカは失点後に攻撃的に前係になっていたために中盤が間延びし、簡単にニッパツFW#10室井選手へのパスを通される。室井選手がスピードを活かしてオルカ最終ラインの裏を取る。オルカGK#1田谷春海選手が前に出てきたところをワンタッチでニッパツ室井選手がループシュート。決まったかと思われたがゴールポストに嫌われた。
これがゴールになっていれば、試合は決まっていたかもしれない。
51分にMF#9齊藤彩花選手に代えて、DF#24谷口愛奈選手が左SHに投入される。この日の#9齊藤彩花選手のパフォーマンスは悪くない印象だったが、オルカ百武監督代行は守備的な選手を入れてバランスの修正を狙ったか。

ニッパツの勢いは留まらず、#7蔵田あかり選手がワンツーで左サイドを抜け出す。#10室井選手へのアーリークロスは惜しくも合わず。
対するオルカは後半はFWの#20上田麻莉選手が自陣深くまで戻って守備をするなど、まるで前半のニッパツのよう。
劣勢のオルカは58分に2枚替え。DF#23安東美那選手に代えて#18松本はな選手、FW#20上田麻莉選手に代えてFW#10アルマ・デービス選手が投入される。松本選手はDF登録の選手だが、FWの位置に入った。#25齊藤桃花選手は左SHに、#24谷口愛奈選手は右SBにそれぞれポジションを変えた。
★オルカのフォーメーション図

攻め続けるニッパツは62分、コーナーキックからファーに流れたルーズボールを#5吉田凪沙選手がシュートを放つも味方の#4中居選手に当たってしまいゴールから外れる。中居選手がいなかったとしてもシュートコースにはオルカGK#1田谷選手がいたので決まっていたかは疑問だが、ついてなかった。
64分、オルカに今シーズン待望の初ゴール、そしてこの試合の同点ゴールが生まれる。#25齊藤桃花選手からパスを受けた#10アルマ・デービス選手。ニッパツ#17新井純奈選手はアルマ選手とボールの間に体を入れて対応するが、強靭なフィジカルを持つアルマ選手の当たりに耐えられずにバランスを崩しボールを失う。そこにオルカ#18松本はな選手がフリーで走りこんでおり、キーパーとの1対1を決めて同点ゴールを挙げた。DF登録だがFW起用された#18松本はな選手は百武監督代行の期待に応えてみせた。
ニッパツの選手は、アルマ選手のプレーがファイルであるとアピールするが判定は覆らない。まぁプレイのラフさでいえばニッパツの方が全体を通してかなり荒いので…。
66分。素早いスローインでオルカが守備ブロックを整える前にゲームを再開するニッパツ。最後は #23村上真生選手がオルカ#17越路萌永選手の脚ごと蹴り上げるようなシュートを放ち、ボールはゴール左側に逸れる。
オルカも前への意識を強めてニッパツ最終ラインにプレスをかける。67分にFW#18松本はな選手とMF#11河野有希選手が相手左SBにプレスをかけてボールをサイドに蹴らせる。そこにオルカ右SBの#24谷口愛奈選手がプレスをかけ、河野選手と挟みこんでオルカボールとする。そして攻撃に転じ、河野選手→松本選手→谷口選手へとダイレクトで繋いで、最後は谷口選手が左足でシュートを放った。相手ゴールまで距離があったのでニッパツGKに落ち着いてキャッチされてしまったが、#18松本はな選手のゴールによってようやく息を吹き返してきたオルカ鴨川FCだった。
さらに68分。オルカのゴールキックからのルーズボールを#5浅野綾花選手がクリア。高く上がったボールは#11河野有希選手に渡って、河野選手が得意のドリブルで右サイドを切り裂く。河野選手はペナルティエリア内で呼んでいた#10アルマ・デービス選手をしっかり確認してパス、アルマ選手はダイレクトシュートを合わせるも完全にミートはせず、勢いがないシュートはニッパツGK新井選手がキャッチ。
スピードがあって強靭なフィジカルを持つアルマ・デービス選手、スピードはないが高さと強さがある松本はな選手がFWに入って、オルカはボールが落ち着くようになった印象。球際の激しいニッパツに対抗するには良い組み合わせかもしれない。
75分、オルカは#10アルマ・デービス選手がボールを引き出す動きをして、そこに 左SBの#17越路萌永選手が浮き球のスルーパス。アルマ選手がニッパツDFに走り勝ってマイボール、ラストパスを#11河野選手が左足ダイレクトで合わせるがミートせずにボールはゴールマウスを捉えることができなかった。
76分にニッパツはスローインからゴール前の混戦、最後は#32浦島里紗選手が右足でシュートするがゴール右に逸れた。
80分、ニッパツは2人を選手交代。DF#17新井純奈選手に代えてDF#15渋谷巴菜選手、FW#23村上真生選手に代えて長身FWの#9矢野梨紗選手が投入される。

82分にオルカはゴールキックから#10アルマ・デービス選手が競り勝ったボールを#25齊藤桃花選手がダイレクトの浮き球でニッパツDFの裏を狙う。#18松本はな選手がニッパツDF#4中居未来選手とのフィジカル勝負を制してシュート。ボールに力がなくキーパーにキャッチされたが、当たりが激しくラフなニッパツ選手たちとしっかり戦えているオルカ鴨川FC。
85分にニッパツは4人目の選手交代。MF#32浦島選手に代わってMF#13岡百々花選手が入る。

その後オルカは固い守備、ニッパツは荒めの守備でお互い決定機は生まれず、AT3分が経過して1-1のまま試合終了。オルカはアウェイゲームで勝ち点1をもぎ取った。
総括
オルカ鴨川FC
前半攻めながらもゴールを奪えず、後半早々に失点。得点力不足が深刻なオルカだったが選手交代と戦術が機能し、チームとして今期初ゴールを挙げた。得点後も前線の強さとDFラインの固さを武器に、激しいプレーが特徴の相手に互角以上に渡り合えた。
高さと運動量があったルーキーのFW#20北村ほのか選手が負傷離脱し、戦力的に苦しむ攻撃陣に得点力まで臨むのは正直酷なようにも感じる。

この試合、百武監督代行はDF登録の#18松本はな選手をFW起用し、FW#10アルマ・デービス選手と2トップを形成。これが当たって前線に強度が生まれ、MF#11河野選手のサイドアタックくらいしか期待のできなかった攻撃に、新たなオプションが加わった印象。今シーズン初の得点が生まれた。次節は勝利を期待したい。
ニッパツ横浜FCシーガルズ
オルカとは対照的に選手交代がうまく機能していなかった印象。前線の選手たちが前がかりになった時の迫力はあるが、先制点の後の決定機に追加点を挙げられなかった事が悔やまれる。プレーの荒さが目に付くので、相手選手に故障者を出さないようにクリーンな試合を心がけていただきたい。