アルマ・デービス決勝弾 オルカ鴨川FCが待望の今季初勝利|2025プレナスなでしこリーグ1部 第7節 オルカ鴨川FC vs スペランツァ大阪

今季初勝利を目指すオルカ鴨川FCが、開幕6連敗で勝ち点0のスペランツァ大阪をホームに迎えた一戦。
ともに勝利のないチーム同士の対戦は、後半に投入されたALMA DAVIS選手の決勝弾でオルカが1-0で制した。オルカはホームで待望の今季初勝利を挙げ、スペランツァ大阪は開幕7連敗となった。

オルカ鴨川FC目線で試合を振り返る。

注目ポイント

  • 今季未勝利同士の対戦で、オルカが先に抜け出せるか
  • 今西那歩選手がリーグデビュー戦で攻守に積極性を見せ、序盤のオルカに勢いをもたらした。
  • オルカは後半の交代策が的中し、谷口愛奈選手、ALMA DAVIS選手ら投入選手が結果に直結した。スペランツァ大阪は交代後も流れを大きく変えられなかった

試合情報

会場

鴨川市陸上競技場(オルカ鴨川FCホームスタジアム)

観客数493名
結果オルカ鴨川FC 1-0 スペランツァ大阪

フォーメーション・スターティングラインナップ

オルカ鴨川FC

今西那歩選手が、なでしこリーグデビュー戦で左サイドハーフに先発した。
ゲームキャプテンはGK田谷春海選手。

スペランツァ大阪

試合展開

前半立ち上がり、左サイドから攻めるオルカ

序盤のオルカは、左サイドの上田麻莉選手、今西那歩選手、越路萌永選手が連動して前進し、スペランツァのゴールへ迫った。
ただし、惜しい場面は作れてもフィニッシュには届かない。攻撃の形はある一方で、最後の一手を欠くという、今季の課題も顔をのぞかせた。

5分、今西那歩が守備で存在感

逆に5分、スペランツァ大阪は左サイドから平岩依々菜選手がグラウンダーのクロスを送り、上西可奈子選手がこの試合最初のシュート。
これに対して、今西那歩選手がスライディングで見事にブロックした。デビュー戦ながら、守備面でも積極的に関与していたことがよく分かる場面だった。

11分、河野と上田の推進力から好機

11分には、浅野綾花選手が苦しい体勢からつないだボールを河野有希選手が受け、一気に右サイドから中央へ持ち上がる。
左に齊藤桃花選手、右に上田麻莉選手という形で広がりを作り、河野選手は右の上田選手を選択。やや大きくなったパスから上田選手はクロスを送り、最後は今西選手がシュートまで持ち込んだが、相手にブロックされた。さらにこぼれ球を越路選手が狙ったが、GK津田明日翔選手が冷静に処理した。

似た構造のチーム同士、ややスペランツァペース

前半15分頃までは、ややスペランツァ大阪が押し気味だった。
両チームとも、守備的MFがバランスを取り、サイドハーフがスピードを生かして相手サイドへ仕掛ける構図が似ている。オルカでは浅野綾花選手と河野有希選手、スペランツァでは谷本景選手と玉田愛理選手が、その役割を担っていたように見えた。

そのなかで違いを感じたのは、オルカの上田麻莉選手の存在感だった。
高卒ルーキーとは思えない落ち着きと仕掛けの鋭さを見せ、今西那歩選手のハードワークもそれを支えていた。一方のスペランツァでは宮本春花選手が攻撃の軸で、強さと前への意識を備えた危険な存在だった。

オルカは連係面に課題

一方で、オルカには横パスやバックパスのズレも目立った。
百武監督代行体制での再構築が続くなか、戦術面や連係面ではまだ成熟し切っていない印象も受ける。イージーなミスから相手にボールを渡してしまう場面もあり、押し切れない一因になっていた。

30分、上田麻莉に大きなチャンス

30分には、齊藤桃花選手と浦部美月選手が谷本景選手を挟んでボールを奪い、齊藤選手のスルーパスから上田麻莉選手がゴール前で好機を迎える。
相手DFが一人だけという場面だったが、上田選手は一度ためてからクロスを選択。このクロスはクロスバーに当たり、決定機を生かせなかった。

ここは強引にでもシュートで終わってよかった場面かもしれない。
今季のオルカは、シュート本数の少なさとゴール前の怖さ不足が課題であり、多少確率が低くてもまず打つという選択も必要に思えた。

前半終盤も互いに決め切れず

42分には、右サイドのスローインから上田選手の落としを浦部選手がフリーで狙ったがGK正面。
44分には河野選手のクロスから今西選手がヘディングで合わせるも、これもGKがキャッチした。

逆にスペランツァも、前半終了間際に玉田愛理選手がドリブルからシュートを放ったが枠を捉え切れない。
前半はスコアレス。強度の高いプレーを見せたのはスペランツァだったが、カウンターの鋭さはオルカに分があった45分間だった。

後半頭からALMA DAVISと松本はなを投入

後半開始から、オルカはALMA DAVIS選手と松本はな選手を投入した。
今西那歩選手→松本はな選手、齊藤桃花選手→ALMA DAVIS選手の交代だった。

前節同様、ALMA DAVIS選手と松本はな選手が2トップ気味の形となり、上田麻莉選手はサイドに移る。
この変更で、オルカの前線には高さ・強さ・推進力が一気に加わった。

ALMA DAVISが早速違いを作る

投入直後からALMA DAVIS選手が存在感を示す。
河野有希選手へスルーパスを通し、自らもゴール前へ入って決定機を迎えると、胸トラップからすぐに右足を振り抜いた。シュートはわずかに左へ外れたが、後半のオルカの攻撃に明確な変化を生んでいた。

54分にも、角度のない位置から強引にシュートへ持ち込む。
数字には残らなくとも、「何かが起きるかもしれない」という気配を最も強く漂わせていたのがALMA DAVIS選手だった。

スペランツァは攻めるも決め切れず

スペランツァ大阪も前半に続いて中盤を起点に攻勢を続けた。
59分には玉田愛理選手が左足で強烈なシュートを放ち、これはクロスバー直撃。65分には増永朱里選手がゴール前まで持ち込んでシュートを放ったが、田谷春海選手がしっかりキャッチした。スペランツァは相手ゴール前までは進めるものの、最後の精度を欠いていた。

66分、オルカが再び2枚替え

66分、オルカは浦部美月選手に代えて菅原千嘉選手、越路萌永選手に代えて谷口愛奈選手を投入した。
中盤と左サイドにフレッシュな選手を入れ、押し返しを図る交代だった。交代記録は公式記録とも一致する。

一方のスペランツァ大阪も69分に吉尾香音選手を下げ、武田菜々子選手を投入して攻撃の活性化を狙う。

71分、ついに生まれた決勝点

試合を決めたのは71分。
上田麻莉選手が田谷春海選手のロングフィードを見事な身体の使い方で収め、そのまま左サイド深くまで持ち込む。そこでフリーになっていた谷口愛奈選手へマイナスのパス。谷口選手が落ち着いてクロスを送り、ファーサイドで待ち構えていたALMA DAVIS選手が競り合いながらヘディングで押し込んだ。

上田選手の仕掛け、谷口選手の冷静な判断、そしてALMA DAVIS選手のフィジカル。
新戦力の持ち味が見事にかみ合った、オルカにとって象徴的なゴールだった。

失点後のスペランツァ、交代策は実らず

失点後、スペランツァはさらに前掛かりになる。
77分には左子五月選手、86分には原田和佳選手と渡谷祥乃選手を投入し、何とか同点を狙った。

ただ、交代で入った選手たちがチーム全体の流れを大きく変えるところまでは至らない。
武田菜々子選手も時折技術の高さを見せたものの、ゴールに近い位置で効果的に関与する回数は限られた。終盤の2枚替えも、追う立場としてはやや遅かった印象が残る。

オルカ、最後まで守り切って今季初勝利

先制後のオルカは最終ラインを高く保ちつつ、上田選手と谷口選手の左サイドが良い連係を見せて試合をコントロールした。
スペランツァも反撃を試みたが、最後まで集中して守り切ったオルカが1-0で勝利。ホームで待望の今季初勝利を手にした。

総括

オルカ鴨川FCは待望の今季初勝利をホームで挙げた。
一方のスペランツァ大阪はこれで開幕7連敗、勝ち点0のまま最下位に沈む苦しい状況となった。スペランツァは前線に能力の高い選手がいるものの、連係と守備面の不安定さが最後まで響いた。

オルカ鴨川FC

オルカは何度か大きなピンチを迎えながらも、相手のフィニッシュ精度と選手たちの身体を張った守備によってクリーンシートを達成し、今季初勝利をつかんだ。
ALMA DAVIS選手、上田麻莉選手、谷口愛奈選手といった新戦力が活躍し、ようやく結果に結びついた勝利だった。

また、百武監督代行の采配も当たった。
後半開始からの2枚替え、66分の追加交代ともに機能し、シーズン序盤の重苦しさを少し払拭する内容になった。選手間の意思疎通や連係にはまだ課題が残るが、この勝利がチームに自信をもたらすきっかけになる可能性は十分にある。

スペランツァ大阪

スペランツァ大阪は、後半から入ったALMA DAVIS選手への対応に苦しんだ印象が強い。
加えて、上田麻莉選手の仕掛けにも手を焼き、守備陣は後半に入って混乱する場面が増えた。

攻撃面ではシュートまで持ち込めるものの、最後の精度を欠いた。
また、オルカとは対照的に交代策が大きな効果を生まなかった。武田菜々子選手らに期待はかかったが、連係不足もあってゴール前で違いを作り切れず、流れを変えるには至らなかった。

リソース

フルマッチLIVE配信(Youtube)

公式記録

日程・結果