【第8節振り返り】静岡SSUボニータが首位攻防戦を制す 湯郷は3位浮上、オルカは名古屋相手に価値ある勝点1|2026プレナスなでしこリーグ1部

節別まとめ

第8節は、首位・静岡SSUボニータと2位・ヴィアマテラス宮崎による首位攻防戦を中心に、上位争い・中位争い・下位脱出をめぐる重要なカードが並んだ。

静岡は横山久美のPKによる1点を守り切り、宮崎との直接対決を制して首位を固めた。岡山湯郷Belleは伊賀FCくノ一三重との上位直接対決を2-1で制し、上位争いに踏みとどまった。一方、朝日インテック・ラブリッジ名古屋とオルカ鴨川FCの一戦は1-1のドロー。下位ではスフィーダ世田谷FCがVONDS市原FCレディースを下し、2連勝を飾った。

2026プレナスなでしこリーグ1部第8節の全6試合を振り返ります。

第8節の試合結果

対戦カード結果超概要コメントリンク
名古屋 vs オルカ鴨川1-1名古屋優勢も、オルカが粘って勝点1試合レビュー
愛媛 vs ハリマ1-1互いに勝ち切れず、下位脱出へ課題試合レビュー
ニッパツ vs 日体大3-1ニッパツが強度で上回り逆転勝利試合レビュー
静岡 vs 宮崎1-0静岡が首位攻防戦を制す試合レビュー
伊賀 vs 湯郷1-2湯郷が上位直接対決を制す試合レビュー
世田谷F vs VONDS2-0世田谷が2連勝、VONDSは苦境続く試合レビュー

首位攻防戦は静岡が制す。勝点差は3に広がる

第8節最大の注目は、静岡SSUボニータとヴィアマテラス宮崎の首位攻防戦だった。

前節終了時点で両チームは勝点17で並び、得失点差で静岡が首位、宮崎が2位。勝者が上位争いで一歩抜け出す重要な一戦だった。試合は序盤、宮崎が前線からの圧力と切り替えの速さで勢いを見せたが、静岡はGK田谷春海を中心に落ち着いて対応。21分、横山久美が自ら獲得したPKを決め、静岡が先制した。

その後、宮崎もサイド攻撃を軸に反撃を試みたが、静岡は最後まで集中を切らさなかった。後半は静岡の攻守の切り替え、リスク管理、守備のバランスが際立ち、宮崎に決定的な形を作らせなかった。1-0というスコア以上に、首位チームとしての試合運びの上手さが表れた勝利だった。

宮崎も内容が悪かったわけではない。前半は土屋佑津季と小澤寛を起点に、静岡の最終ラインへ圧力をかける場面を作っていた。ただ、後半は中央を崩す迫力がやや薄れ、サイドからの攻撃も静岡の守備に対応された。静岡との差は大きくないが、上位直接対決を勝ち切るうえでは、最後の局面での崩し切る力が問われた試合だった。

【試合レビュー】静岡SSUボニータがヴィアマテラス宮崎との首位攻防戦を制す 横山久美の決勝PKで1-0勝利|2026プレナスなでしこリーグ1部 第8節
2026プレナスなでしこリーグ1部第8節、静岡SSUボニータ対ヴィアマテラス宮崎の試合レビュー。首位攻防戦は、横山久美の決勝PKで静岡が1-0勝利。通算200試合出場を達成した横山の活躍、田谷春海を中心とした守備、宮崎の反撃を振り返ります。

オルカ鴨川FCは名古屋の猛攻を耐え、価値ある勝点1

朝日インテック・ラブリッジ名古屋とオルカ鴨川FCの上位対決は、1-1の引き分けに終わった。

試合内容では、名古屋が大きく上回った。公式記録上のシュート数は名古屋13本に対して、オルカはわずか1本。それでもオルカは、その唯一のシュートを河野有希が決め切り、アウェーで勝点1を持ち帰った。

名古屋は序盤からボールを握り、オルカを押し込んだ。27分には水野亜美のゴールで先制し、その後も攻撃の圧力を保った。内容面では、名古屋の組織力、前進の質、攻撃の回数が際立った試合だったといえる。

一方、オルカは苦しい展開の中でも失点を最小限に抑えた。前節の千葉ダービーで4得点を挙げた攻撃の勢いをそのまま出せたわけではないが、上位の名古屋相手にアウェーで勝点1を得たことは大きい。内容面での課題は残るものの、河野の今季初ゴールと粘り強い守備は、今後につながる材料になった。

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岡山湯郷Belleが上位直接対決を制し、3位へ浮上

伊賀FCくノ一三重と岡山湯郷Belleの一戦も、上位争いを考えるうえで重要なカードだった。

第7節終了時点で伊賀は4位、湯郷は6位。両チームの勝点差はわずか1であり、どちらが勝つかによって上位の並びが大きく変わる直接対決だった。試合は、湯郷が70分に寺尾星奈のPKで先制し、75分には国吉花吏埜がコーナーキックから追加点。伊賀も90分に平田ひなのが1点を返したが、反撃はそこまでだった。

この試合で印象的だったのは、湯郷の試合運びだ。伊賀の縦への推進力やサイド攻撃に対し、湯郷は組織的な守備と高い位置でのパスワークで対抗した。後半に入って伊賀も修正を見せたが、勝負どころで得点を重ねた湯郷が上位対決を制した。

湯郷はこの勝利で勝点14に伸ばし、3位へ浮上した。開幕直後から安定感を見せていたチームが、一時の大敗や取りこぼしを経ても、再び上位へ戻ってきた印象である。

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2026プレナスなでしこリーグ1部第8節、伊賀FCくノ一三重 vs 岡山湯郷Belleの試合レビュー。湯郷は寺尾星奈のPKと国吉花吏埜の追加点で2-1勝利。伊賀も平田ひなののゴールで終盤に反撃したが、上位直接対決は岡山湯郷Belleが制した。

世田谷は2連勝で8位浮上。前線の決定力と守備の粘りが光る

スフィーダ世田谷FCは、VONDS市原FCレディースを2-0で下し、3連敗後の2連勝を飾った。

試合は序盤から拮抗した展開となったが、29分に堀江美月が先制。後半はVONDSも反撃の姿勢を見せたが、世田谷は守備陣が粘り強く対応し、66分には内田美鈴が追加点を奪った。前線の決定力と守備の安定がかみ合ったクリーンシート勝利だった。

世田谷にとって大きいのは、苦しい時期を抜けて連勝をつかんだことだ。開幕直後は大量失点や終盤の失点で勝点を落とす試合もあったが、第7節、第8節と結果を残し、順位も8位へ浮上した。

一方のVONDS市原FCレディースは、ボールを前進させる場面はありながらも、シュート数が少なく、攻撃をゴールに結びつける課題が残った。開幕から8連敗となり、まずは勝点1を得るための試合運びが求められる。

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2026プレナスなでしこリーグ1部第8節、スフィーダ世田谷FCがVONDS市原FCレディースに2-0で勝利し2連勝。堀江美月、内田美鈴が得点した一戦を、試合展開、勝敗を分けたポイント、両チームの総括で振り返ります。

ニッパツ横浜FCシーガルズは横浜ダービーを制し、4試合ぶり勝利

ニッパツ横浜FCシーガルズは、日体大SMG横浜に3-1で逆転勝利した。

日体大は26分、菅原眞名のPKで先制。しかし、ニッパツも34分に室井胡心がPKで追いつき、後半開始直後の46分に岡百々花が逆転ゴールを決めた。さらに58分には途中出場の内田光が追加点を奪い、ニッパツが横浜ダービーを制した。

この試合で勝敗を分けたのは、ニッパツの中盤の強度と前線のスピードだった。後方からのビルドアップにはまだ課題を残すものの、従来の強みである球際の強さと縦への速さで日体大を押し切った。

一方の日体大は、低い位置から丁寧につなごうとする姿勢を見せたが、ニッパツの圧力を受けて自陣で苦しむ場面が多かった。理想を掲げることは大切だが、その理想を支える守備強度や判断の安定感がなければ、なでしこリーグ1部で勝点を積み上げるのは難しい。この試合は、その差がはっきり表れた一戦だった。

【試合レビュー】ニッパツが横浜ダービーを制し4試合ぶり勝利 日体大は先制も守備の強度で後手に回る|2026プレナスなでしこリーグ1部 第8節
ニッパツ横浜FCシーガルズ対日体大SMG横浜の試合レビュー。日体大が先制するも、ニッパツが室井胡心、岡百々花、内田光の得点で3-1勝利。勝敗を分けた前線からの圧力、中盤の強度、ビルドアップの課題を考察する。

愛媛とハリマは痛み分け。ともに浮上のきっかけをつかみ切れず

愛媛FCレディースとASハリマアルビオンの一戦は、1-1の引き分けに終わった。

35分にハリマが小池快のゴールで先制したが、愛媛も64分に黒岩沙羽が同点弾を決めた。愛媛はホーム初勝利を逃し、ハリマも開幕節以来の白星には届かなかった。ともに下位から中位へ浮上するために勝点3が欲しい試合だっただけに、引き分けという結果はどちらにとっても物足りなさが残る。

それでも、愛媛は追いつく力を示し、ハリマも先制点を奪う形は作った。勝ち切れなかった課題は残るが、下位に沈み込まないための勝点1と捉えることもできる。次節以降、こうした接戦を勝点3に変えられるかが、両チームの浮上の鍵になる。

【試合レビュー】黒岩沙羽が同点弾も愛媛はホーム初勝利ならず ASハリマアルビオンも開幕節以来の白星逃す|2026プレナスなでしこリーグ1部 第8節
2026プレナスなでしこリーグ1部第8節、愛媛FCレディース対ASハリマアルビオンの試合レビュー。小池快の先制弾に対し、愛媛は黒岩沙羽が同点ゴール。愛媛はホーム初勝利、ハリマは開幕節以来の白星を逃し、1-1の痛み分けとなった一戦を振り返ります。

第8節 個人的ベストイレブン

2026シーズン なでしこリーグ1部 第8節 個人的ベストイレブン
2026プレナスなでしこリーグ1部第8節の全6試合を視聴した中で、個人的に印象に残った11人をベストイレブンとして選出。静岡SSUボニータ、岡山湯郷Belle、スフィーダ世田谷FCなど、各試合で存在感を示した選手を紹介します。

順位変動と順位表(第8節終了時点)

第8節終了時点で、静岡SSUボニータは勝点20に到達し、首位をキープした。2位のヴィアマテラス宮崎は今季初黒星を喫し、勝点17のまま。第7節終了時点では勝点で並んでいた両チームだが、第8節終了時点では静岡が3差をつけた。

上位では、岡山湯郷Belleが6位から3位へ浮上したことが大きな変動だった。名古屋は3位から4位、オルカは5位を維持、伊賀は4位から6位へ後退した。ニッパツ横浜FCシーガルズは7位を維持し、世田谷は9位から8位へ浮上。愛媛は8位から9位へ後退した。日体大SMG横浜、ASハリマアルビオン、VONDS市原FCレディースは、それぞれ10位、11位、12位のままとなっている。

順位チーム名勝点試合数得点失点得失点
1静岡SSUボニータ208620253+22
2ヴィアマテラス宮崎178521179+8
3岡山湯郷Belle14842213130
4朝日インテック・ラブリッジ名古屋1383411411+3
5オルカ鴨川FC128332136+7
6伊賀FCくノ一三重12833298+1
7ニッパツ横浜FCシーガルズ11832314140
8スフィーダ世田谷FC10831417170
9愛媛FCレディース982331015-5
10日体大SMG横浜782151226-14
11ASハリマアルビオン68134912-3
12VONDS市原FCレディース08008322-19

得点ランキング(第8節終了時点)

順位得点数氏名チーム名
19内田 美鈴スフィーダ世田谷FC
27横山 久美静岡SSUボニータ
36堀江 美月スフィーダ世田谷FC
45三輪 玲奈静岡SSUボニータ
45土屋 佑津季ヴィアマテラス宮崎
64千葉 園子ASハリマアルビオン
64国吉 花吏埜岡山湯郷Belle
64安部 美琴日体大SMG横浜
93蔵田 あかりオルカ鴨川FC
93太田 凪砂オルカ鴨川FC
93山本 葉桜日体大SMG横浜
93室井 胡心ニッパツ横浜FCシーガルズ
93岡 百々花ニッパツ横浜FCシーガルズ
93岸野 早奈静岡SSUボニータ
93寺尾 星奈岡山湯郷Belle
93近藤 彩優子愛媛FCレディース
93黒岩 沙羽愛媛FCレディース
93松田 遥奈ヴィアマテラス宮崎

次節の注目カード

第9節では、上位争いに踏みとどまりたいチームと、下位からの巻き返しを狙うチームの対戦に注目したい。

静岡SSUボニータ vs 岡山湯郷Belle

首位・静岡SSUボニータと3位・岡山湯郷Belleによる上位対決。
第8節で2位のヴィアマテラス宮崎に無失点勝利を収めた静岡が、湯郷を相手にしても強力な攻撃力と安定した守備を示せるかが焦点となる。

一方の湯郷は、静岡の強度ある守備に対して、どこまで自分たちのパスワークを発揮できるか。高い位置でボールを動かしながら静岡の守備を剥がし、チャンスを作れるかが勝点獲得の鍵になりそうだ。

オルカ鴨川FC vs スフィーダ世田谷FC

上位グループを追走し続けるために、オルカ鴨川FCとしては勝利が欲しい一戦。
第8節の名古屋戦では、苦しい展開の中でも粘り強い守備と少ないチャンスを仕留める決定力を見せた。次節もその集中力を維持し、ホームで勝点3をつかめるかが問われる。

対するスフィーダ世田谷FCは2連勝中。開幕直後の苦しい流れを乗り越え、前線の決定力と守備の粘りがかみ合い始めている。中位グループへ浮上するためにも、勢いを継続して3連勝を狙いたい。

日体大SMG横浜 vs 朝日インテック・ラブリッジ名古屋

ともにビルドアップを志向するチーム同士の対戦となる。
ただし、現時点での完成度では名古屋が明確に上回っており、日体大にとっては難しい試合になることが予想される。

名古屋は上位争いに踏みとどまるためにも、取りこぼしを避けたい一戦だ。ボール保持から相手を押し込み、試合をコントロールできるかがポイントになる。
一方の日体大は、自分たちのスタイルを継続しながらも、相手の圧力に対してどのように前進するかが問われる。中位グループ浮上のきっかけをつかむためにも、内容だけでなく勝点につなげたい。

ヴィアマテラス宮崎 vs 愛媛FCレディース

ヴィアマテラス宮崎にとっては、静岡との首位攻防戦に敗れた直後の重要な一戦となる。
優勝争いに絡み続けるためには、下位チーム相手に勝点を落としたくない。切り替えの速さ、球際の強さ、前線からの圧力に磨きをかけて、ホームで再び勢いをつけられるかが焦点だ。

一方の愛媛FCレディースは、運動量と強度で上回る相手に対して、最大の武器であるスピードあるサイド攻撃をどこまで出せるか。守備で粘りながらカウンターやサイド突破を生かし、上位相手に勝点を奪えるかが注目される。

第8節全試合ハイライト動画

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