【第10節振り返り】名古屋が静岡の無敗を止める 宮崎はドロー、上位対策が進んだ第10節|2026プレナスなでしこリーグ1部

節別ふりかえり

リーグ全体の動き

2026プレナスなでしこリーグ1部第10節は、シーズンが進むにつれてリーグ全体が拮抗してきたことを強く感じさせるラウンドとなった。

最大の注目カードは、朝日インテック・ラブリッジ名古屋と静岡SSUボニータの上位対決。開幕から無敗で首位を走ってきた静岡に対し、昨季王者の名古屋が3-0で勝利した。静岡がボールを握る時間帯もあったが、名古屋はセットプレーと堅守を武器に試合を進め、首位チームの無敗を止めた。相手を研究し、スコア以上に激しい攻防の中で、勝負どころを確実にものにした名古屋の強さが光った一戦だった。

一方、2位のヴィアマテラス宮崎はスフィーダ世田谷FCと1-1の引き分け。宮崎は土屋佑津季のゴールで先制したが、直後に堀江美月に同点弾を許し、首位との差を一気に詰めるチャンスを生かし切れなかった。世田谷はハイプレスとハイラインを継続し、宮崎の前進を制限した。

さらに、愛媛FCレディースがニッパツ横浜FCシーガルズを3-1で下し、日体大SMG横浜も岡山湯郷Belleに1-0で勝利。第9節では順位が上のチームがすべて勝利したが、第10節では順位が下のチームが上位チームを破る試合が複数生まれた。上位チームに対して、相手チームが準備を整え、辛抱強く戦い、勝点を取りに行く流れが強まったラウンドだった。

第10節の試合結果

対戦カード結果超概要コメントリンク
名古屋 vs 静岡3-0名古屋がセットプレーと堅守で首位撃破。静岡は今季初黒星試合レビュー
ハリマ vs オルカ0-1先制点を守り切り、オルカが今季初の2連勝試合レビュー
愛媛 vs ニッパツ3-1前線守備とセットプレーでニッパツを上回り、愛媛が今季ホーム初勝利試合レビュー
宮崎 vs 世田谷1-0世田谷がハイプレスで宮崎に対抗。宮崎は首位追走へ痛いドロー試合レビュー
伊賀 vs VONDS2-1VONDSが先制も、伊賀が交代策で流れを変えて逆転勝利試合レビュー
湯郷 vs 日体大0-1湯郷は主導権を握るも決め切れず、日体大が相手のミスを得点につなげて勝利試合レビュー

第10節 個人的ベストイレブン

近日公開

各対戦カード振り返り

朝日インテック・ラブリッジ名古屋が静岡SSUボニータの無敗を止める

第10節最大の注目カードは、名古屋と静岡の一戦だった。

静岡はここまで9試合で29得点3失点。宮崎、湯郷との上位対決も制し、首位を走っていた。その静岡に対し、名古屋は低い位置でのリスクを避け、セットプレーと縦に速い攻撃で対抗した。37分に橘麗衣、41分に水野亜美が得点し、前半で2点を先行。終盤には藤原愛里のミドルで3点目を奪い、3-0で勝利した。

後半は静岡がボールを保持し、名古屋を押し込む時間も長かった。それでも名古屋は中央を締め、サイドでも粘り強く対応。静岡の攻撃を真正面から受け続けるのではなく、勝負どころを絞って戦った。

静岡にとっては今季初黒星。ただし、内容が大きく崩れたわけではない。むしろ、押し込んだ時間帯に堅い守備をどう崩すか、セットプレー対応をどう修正するかが今後の焦点になる。

朝日インテック・ラブリッジ名古屋が静岡SSUボニータの無敗を止める セットプレーと堅守で首位撃破|2026プレナスなでしこリーグ1部 第10節
2026プレナスなでしこリーグ1部第10節、朝日インテック・ラブリッジ名古屋が静岡SSUボニータに3-0で勝利。セットプレーから橘麗衣、水野亜美が得点し、終盤には藤原愛里が追加点。首位・静岡に今季初黒星をつけた一戦をレビューします。

オルカ鴨川FCは今季初の2連勝

オルカ鴨川FCは、ASハリマアルビオンに1-0で勝利した。

ハリマがボールを持つ時間は長かったが、決定機は多くなかった。オルカは20分、好連係から蔵田あかりが先制点を奪い、その1点を最後まで守り切った。松尾菜月、月東優季乃を中心とした守備も安定し、前節のスフィーダ世田谷FC戦に続く1-0勝利。今季初の2連勝となった。

内容で圧倒した試合ではない。それでも、少ない好機を得点に結びつけ、リード後は粘り強く守った。上位追走グループに踏みとどまるために、こうした試合を勝点3に変えられた意味は大きい。

一方で、交代策は今後の注目点だ。前節は交代2枚、今節は1枚のみ。流れを崩さず勝ち切った判断は結果として成功したが、上位との対戦を考えれば、途中出場選手を含めた強度維持も重要になってくる。

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2026プレナスなでしこリーグ1部第10節、ASハリマアルビオン対オルカ鴨川FCの試合レビュー。オルカは20分に蔵田あかりが先制点を奪い、松尾菜月、月東優季乃を中心とした堅守で1点を守り抜いた。ハリマはボール保持で上回る時間を作るも、ゴール前の崩しに課題を残した。

宮崎は世田谷とドロー、首位との差を詰め切れず

ヴィアマテラス宮崎は、スフィーダ世田谷FCと1-1で引き分けた。

宮崎は73分に土屋佑津季のゴールで先制したが、その3分後に堀江美月に同点弾を許した。静岡が敗れた今節、首位との差を一気に詰めたい試合だったが、勝点1にとどまった。

世田谷は、ハイプレスとハイラインを90分間継続。宮崎のビルドアップと強力なサイド攻撃を制限した。開幕直後は守備の不安定さが目立ったが、この試合では強度を保ち、走り負けなかった。

宮崎にとっては痛い引き分けだが、相手の対策が明確に機能した試合でもあった。上位チームであっても、徹底したプレスと運動量を前にすれば簡単には勝ち切れない。第10節全体を象徴する一戦だった。

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愛媛FCレディースはホーム初勝利

愛媛FCレディースは、ニッパツ横浜FCシーガルズに3-1で勝利した。

序盤から球際で激しくぶつかる展開の中、愛媛は前線からの守備とセットプレーを得点につなげた。13分に川崎和奏が先制し、36分にはオウンゴールで追加点。後半に1点を返されたが、87分に田上歩実が3点目を決め、今季ホーム初勝利をつかんだ。

愛媛にとって大きかったのは、ニッパツの強度に押し負けなかったことだ。前線からの守備、球際、セットプレーの工夫が勝利につながった。

一方のニッパツは、室井胡心不在の影響も感じる試合となった。背後への抜け出しや前線の迫力がやや薄れ、得点源を欠いたときにどう攻撃を組み立てるかという課題が残った。

【試合レビュー】愛媛FCレディースが待望のホーム初勝利 川崎和奏の初ゴールとセットプレーでニッパツを下す|2026プレナスなでしこリーグ1部 第10節
2026プレナスなでしこリーグ1部第10節、愛媛FCレディース対ニッパツ横浜FCシーガルズをレビュー。川崎和奏のなでしこリーグ初ゴール、セットプレーからの追加点、田上歩実の終盤弾で愛媛が3-1勝利。待望のホーム初勝利を挙げた一戦を振り返ります。

伊賀は逆転勝利、VONDS市原は先制を生かせず

伊賀FCくノ一三重は、VONDS市原FCレディースに2-1で勝利した。

試合は伊賀がサイド攻撃を軸に主導権を握ったが、先制したのはVONDS市原だった。37分、前線からのプレスで伊賀のビルドアップに圧力をかけ、玉田愛理がインターセプトからゴールを奪った。

それでも伊賀は45分に平田ひなのが同点弾。69分には途中出場の松田吏真が勝ち越し点を決めた。押し込みながら決定機の質には課題も残したが、交代策で流れを変え、勝ち切った。

VONDS市原は攻撃面で前進を見せたが、守備面では伊賀のサイド攻撃に押し込まれる時間が長かった。これで開幕10連敗。初勝点獲得へ向けて、守備の連携と強度の改善が急務となる。

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2026プレナスなでしこリーグ1部第10節、伊賀FCくノ一三重がVONDS市原FCレディースに2-1で逆転勝利。VONDSは玉田愛理のゴールで先制するも、伊賀は平田ひなのの同点弾、松田吏真の決勝点で接戦を制した。

湯郷は主導権を握るも決め切れず、日体大は相手のミスを得点につなげる

岡山湯郷Belleは、日体大SMG横浜に0-1で敗れた。

湯郷はボールを持つ時間を作り、日体大を押し込んだ。丁寧にパスをつなぎ、サイドから何本もクロスを供給。しかし、ゴール前での精度を欠き、優勢な時間を得点に変えられなかった。

日体大は前節、名古屋に0-8で大敗していた。今節は内容面で大きく上向いたというより、まず失点を抑え、試合を壊さないことを優先した印象が強い。自分たちの攻撃で継続的にチャンスを作れていたわけではなかった。

決勝点も、湯郷側のミスから生まれた再現性の低い得点だった。
日体大にとっては大敗直後に勝点3を得たこと自体は大きいが、今後安定して勝点を積むには、攻撃の再現性が必要になる。

湯郷は第8節で3位に浮上したあと、静岡戦、日体大戦と連敗。主導権を握った試合を勝点に変える決定力と、終盤のリスク管理が改めて問われる。

【試合レビュー】岡山湯郷Belle、主導権握るも痛恨の失点 日体大SMG横浜が現実路線で勝ち点3|2026プレナスなでしこリーグ1部 第10節
2026プレナスなでしこリーグ1部第10節、岡山湯郷Belle対日体大SMG横浜の試合レビュー。湯郷は主導権を握りながらも決定機を生かせず、終盤の痛恨失点で敗戦。前節を大量失点で敗れた日体大は、守備重視の現実路線で勝ち点3をつかみました。

順位変動と順位表(第10節終了時点)

順位表上の変動は大きくない。第10節終了時点で、1位から7位までは第9節終了時点と同じ並びとなった。

ただし、勝点差には変化が出た。静岡は今季初黒星で勝点23のまま。宮崎は引き分けで勝点21となり、首位との差は3から2に縮まった。名古屋は勝点19、オルカと伊賀は勝点18に伸ばし、上位5チームの差はさらに詰まっている。

順位が入れ替わったのは8位と9位。愛媛FCレディースが勝点12に伸ばして9位から8位へ浮上し、スフィーダ世田谷FCは勝点11ながら8位から9位へ下がった。日体大SMG横浜は湯郷戦の勝利で勝点10に伸ばしたが、10位のまま。ASハリマアルビオンは11位、VONDS市原FCレディースは12位のままとなっている。

過去5試合:勝利 引き分け 敗戦

順位
(前節)
チーム名勝点試合数得点失点得失点過去5試合
1(1)静岡SSUボニータ2310721296+23
2(2)ヴィアマテラス宮崎21106312110+11
3(3)朝日インテック・ラブリッジ名古屋19105412511+14
4(4)オルカ鴨川FC1810532156+9
5(5)伊賀FCくノ一三重1810532129+3
6(6)ニッパツ横浜FCシーガルズ14104241917+2
7(7)岡山湯郷Belle14104241318-5
8(9)愛媛FCレディース12103341319-6
9(8)スフィーダ世田谷FC11103251819-1
10(10)日体大SMG横浜10103161334-21
11(11)ASハリマアルビオン610136914-5
12(12)VONDS市原FCレディース0100010428-24

得点ランキング(第10節終了時点)

順位得点数
(今節得点)
氏名チーム名
19内田 美鈴スフィーダ世田谷FC
28横山 久美静岡SSUボニータ
37(1)堀江 美月スフィーダ世田谷FC
37(1)土屋 佑津季ヴィアマテラス宮崎
55室井 胡心ニッパツ横浜FCシーガルズ
55三輪 玲奈静岡SSUボニータ
74(1)蔵田 あかりオルカ鴨川FC
74岡 百々花ニッパツ横浜FCシーガルズ
74(1)橘 麗衣朝日インテック・ラブリッジ名古屋
74(1)藤原 愛里朝日インテック・ラブリッジ名古屋
74上田 真子朝日インテック・ラブリッジ名古屋
74千葉 園子ASハリマアルビオン
74国吉 花吏埜岡山湯郷Belle
74安部 美琴日体大SMG横浜

次節の注目カード

次節の第11節は、12チームによるホーム&アウェー総当たり戦の前半戦最後のラウンドとなる。第11節を終えると、各チームが他の11チームと一度ずつ対戦したことになる。第11節は前半戦の現在地を測る大きな節目だ。

オルカ鴨川FC vs ヴィアマテラス宮崎

オルカは、堅守と決定力を武器に今季初の2連勝中。第9節のスフィーダ世田谷FC戦、第10節のASハリマアルビオン戦をいずれも1-0で制し、勝ち切る力を示している。宮崎に勝利できれば、勝点で並ぶ可能性があり、上位追走グループの中でさらに存在感を高めることになる。シーズン前半戦を最高の形で締めくくるためにも、ぜひ勝点3をつかみたい試合だ。

一方の宮崎は、第10節で首位・静岡SSUボニータとの勝点差を2に縮めたものの、スフィーダ世田谷FC戦を勝ち切れなかった。優勝争いに食らいつくためには、前半戦最後の一戦で勝点3を取り切り、静岡への圧力をさらに強めたい。

朝日インテック・ラブリッジ名古屋 vs 岡山湯郷Belle

朝日インテック・ラブリッジ名古屋と岡山湯郷Belleの対戦も、上位争いを考えるうえで重要なカードとなる。

名古屋は第10節で首位・静岡SSUボニータの無敗を止め、第4節以降は負けなし。序盤の不安定さを乗り越え、着実に勝点を積み上げながら順位を上げてきた。堅守と多彩な攻撃パターンを武器に、前半戦最後の試合でも上位追走の流れを継続できるかが注目される。

対する湯郷は、静岡戦、日体大SMG横浜戦と今季初の連敗中。内容面で主導権を握る時間がありながらも、決めるべき場面で決め切れず、勝点を落とす試合が続いている。再び上位グループを追走するためには、チャンスを確実に得点へつなげる決定力と、試合終盤のリスク管理が問われる一戦になりそうだ。

第10節全試合ハイライト動画

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