2026プレナスなでしこリーグ1部は約2か月間の中断期間を終え、第16節からリーグ戦を再開しました。
首位・静岡SSUボニータは愛媛FCレディースを3-1で下して首位をキープ。ニッパツ横浜FCシーガルズは2位・朝日インテック・ラブリッジ名古屋に3-0で快勝しました。
オルカ鴨川FCは岡山湯郷Belleに5-1で勝利して3位へ浮上。そしてVONDS市原FCレディースは日体大SMG横浜を2-1で下し、なでしこリーグ1部で待望の初勝利を挙げています。
終盤戦の初戦となった第16節は各地で好ゲームが続き、強い印象を残した選手も数多くいました。
全6試合を見た中から、当サイト独自の視点で第16節の個人的ベストイレブンを選出します。
選出基準
試合への影響度、守備面での貢献、チームの勝点獲得への関与も含めて評価しています。公式選出ではなく、当サイトによる独自のベストイレブンです。
なお、今節は11人に絞ることがどうしても難しいほど印象的な選手が多かったため、ベストイレブンに加えて6人を追加で選出しました。
ベストイレブンの11人と追加選出の6人との間に、パフォーマンス面で明確な差があるわけではありません。フォーメーションやポジションのバランスも踏まえ、最終的には筆者の独断で11人を配置しています。
一つのコンテンツとしてお楽しみいただければと思います。
なでしこリーグ1部 第16節 個人的ベストイレブン
※⚽は記録した得点数です。
GK 田谷 春海|静岡SSUボニータ
愛媛FCレディースに押し込まれる時間もあった中、1点リードで迎えた前半終盤の決定機をセーブ。
小島和希子のミドルシュートを防ぎ、まだ試合の行方が分からなかった時間帯で同点ゴールを許さなかった。静岡が1-0で前半を折り返し、最終的に勝点3を獲得するうえで重要なプレーだった。
DF 俣野 佑果|ニッパツ横浜FCシーガルズ
守備だけでなく、右サイドから攻撃を前進させる役割でも存在感を示し、2位・朝日インテック・ラブリッジ名古屋を3-0で破る勝利に大きく貢献した。
正確なフリーキックから吉田凪沙の先制点を演出。2点目も前線へのパスから岡百々花の突破につなげた。
DF 清 悠香|伊賀FCくノ一三重
今季12得点を挙げているスフィーダ世田谷FCのエース・内田美鈴に対して厳しく対応。
セットプレーからスーパーゴールこそ許したものの、内田にボールが入っても簡単には前を向かせず、流れの中ではプレーエリアを限定した。
DF 村上 賀梨|VONDS市原FCレディース
高い最終ラインを中心で支え、前線から後方までの距離をコンパクトに保つVONDSの守備を統率した。
日体大SMG横浜に押し込まれた後半も、身体を張ってフィニッシュへプレッシャーをかけ続けた。
2-1のリードを最後まで守り切り、クラブのなでしこリーグ1部初勝利に大きく貢献した。
MF 増田 玲那|伊賀FCくノ一三重
スフィーダ世田谷FC戦で、今節屈指の総合的なパフォーマンスを見せ、攻守の両面で伊賀の逆転勝利を支えた。
左サイドを中心にパスとドリブルを使い分けながら伊賀の前進を担い、守備でも相手のボールの出どころへ素早く寄せた。
前半には高い位置でボールを奪い、決定機を創出。72分には精度の高い左足のコーナーキックから島野美央の逆転ゴールをアシストした。
MF 唐橋 万結|ASハリマアルビオン
開始6分から数的優位となったヴィアマテラス宮崎戦ではあったが、前半で試合をひっくり返したハリマ攻撃陣の中心となった。
同点ゴールでは小池快へ浮き球を送り、攻撃の起点となった。さらに22分には自ら放ったミドルシュートからコーナーキックを獲得すると、その右コーナーキックを左足で直接ゴールへ沈めて逆転。
1-0からの逆転劇で大きな存在感を示した。
MF 櫻庭 琴乃|VONDS市原FCレディース
攻撃の起点として、VONDSのなでしこリーグ1部初勝利をけん引した。
日体大SMG横浜戦で、コーナーキックから相手との競り合いを制してヘディングで先制点。
攻撃では身体の強さと高い技術力を生かして中央でボールを収めるだけでなく、自らドリブルで前進。相手を引きつけながら周囲へボールを預け、味方が前へ出る時間を作るなど、攻撃全体を前進させる役割を担った。
MF 三輪 玲奈|静岡SSUボニータ
豊富な運動量で対抗する愛媛FCレディースに対し、速さ・強さ・巧さを見せて先制点を奪い、試合の流れを静岡へ引き寄せた。
20分、横山久美とのワンツーから自らドリブルで愛媛守備陣の間を突破。DFのブロックを受けながらも前進し、最後はGKまでかわして右足でゴールへ流し込んだ。
愛媛が良い入りを見せていた拮抗した時間帯に、個人技と決定力で均衡を破った。
FW 室井 胡心|ニッパツ横浜FCシーガルズ
高い得点力を発揮して2得点。2位・朝日インテック・ラブリッジ名古屋を3-0で破った一戦の主役となった。
38分に岡百々花の折り返しへ走り込み、ワンタッチで追加点。前半アディショナルタイムにはこぼれ球へ素早く反応してこの日2点目を決めた。
前線からのプレスでも名古屋のビルドアップへ圧力をかけ続け、攻守の両面で存在感を示した。
FW 齊藤 彩花|オルカ鴨川FC
故障からの復帰戦でいきなり2得点。そのインパクトは強烈だった。
岡山湯郷Belle戦では15分、クリアボールのこぼれ球を右足の強烈なミドルシュートで仕留めて先制。
42分には最終ラインの背後へ抜け出し、GKをかわして角度のない位置から右足で流し込んだ。
異なる形でシュートの巧さと決定力を示し、オルカの今季最多5得点の口火を切った。
FW 横山 久美|静岡SSUボニータ
運動量で迫る愛媛FCレディースを相手に、勝負どころで決定的な仕事をした。
三輪玲奈の先制点の場面では、正確なリターンパスで突破をサポート。49分には上西可奈子の折り返しをワンタッチで仕留め、自らも得点を記録した。
53分には横山のコーナーキックから3点目につながる場面も生まれるなど、静岡の攻撃を牽引。なでしこリーグ歴代最多得点記録を通算184得点へ伸ばした。
追加選出6名
DF 秦 美結|伊賀FCくノ一三重
新キャプテンとして最終ラインを統率。対人守備の安定感に加え、後方からの正確なキックで攻撃のスタート地点にもなった。
伊賀は50分に同点として以降、世田谷に公式記録上シュートを許さなかった。
清悠香らとともに世田谷の攻撃を抑え、敵地での逆転勝利を守備から支えた。
DF 越路 萌永|オルカ鴨川FC
5得点が目立った岡山湯郷Belle戦で、左サイドバックとして粘り強い守備を見せながら、自らもゴールを記録。攻守の両面で存在感を示した。
スピードとドリブルを武器とする選手に自身のサイドで対応。簡単には前進を許さず、湯郷の攻撃を抑えた。
中盤で相手の横パスを奪って味方へ預けると、そのまま一気に左サイドを駆け上がってリターンパスを受け、得意の左足で5点目を挙げ、勝負を決定づけた。
MF 安齋 結花|愛媛FCレディース
静岡SSUボニータ戦に途中出場すると、最終ライン背後への動き、細かなタッチのドリブル、シュートに加え、中盤まで下りてボールを受けることで愛媛の攻撃を活性化した。
74分には左サイドからドリブルでペナルティエリアへ進入して左足を振り抜くと、シュートは相手DFに当たってコースが変わり、オウンゴールを生み出した。
3点差となっても試合を終わらせず、愛媛が静岡を押し返す流れを作った。
MF 中島 咲友菜|静岡SSUボニータ
愛媛FCレディース戦で、豊富な運動量を生かして攻守に関与した。
愛媛がハードワークと縦への速さで押し込んだ序盤にも、中盤で強度の高い守備を続け、ボールを失えば素早く切り替える。
静岡が苦しい時間帯を乗り切り、徐々に流れを取り戻していくうえで大きな役割を担った。
FW 内田 美鈴|スフィーダ世田谷FC
伊賀の厳しいマークを受け、流れの中ではなかなか自由を与えてもらえなかった。それでも、わずかな得点機会を一撃で仕留める決定力を見せた。
47分、セットプレーのこぼれ球に反応すると、身体を反転させながら右足のバイシクルシュートをゴールへ突き刺した。
今季12得点目。チームは逆転負けを喫したものの、第16節でも屈指のゴールだった。
FW 土屋 佑津季|ヴィアマテラス宮崎
チームは1-3で逆転負けを喫したものの、個人のパフォーマンスを評価した。
ASハリマアルビオン戦の前半3分、永野桃子のグラウンダーのクロスにゴール前で入り、右足のワンタッチで先制点を記録。
その3分後にチームが10人となる難しい展開でも、前線でボールを収め、プレスやプレスバックにも関わった。後半には前を向いてプレーする場面も増え、一人少ない宮崎の攻撃を支えた。
なお、この試合の得点でなでしこリーグ通算50得点を達成した。
